2012年9月22日土曜日

10.強風対策

強風対策。
実際のセーリングクルーザならセールをリーフしたり、ディンギーならマストセッティングから変えるところですが、RCランドヨットでは“ウエイト”を追加します。

以前は余っていたダンベルのウエイト(500gの鉄の円盤)を無理やり載せていいましたが、固定がいい加減ですぐに落ちてしまうのと、本来の用途(ダンベル)で必要になったので、どうしたものかと構想を練っていました。

で、たどり着いた答えがこちら。
















釣具屋で見つけた鉄製のおもり80号(=300g)です。2本で600g。
元々メカボックスがあったところへ設置しました。
3車輪の重心点付近と言うことで、よしとしましょう。

メカボックスは後方のセールサーボのお向いへ移動。ボディーにビス留めしました。
















実は、ウエイトを脱着可能にしようと思っていたのですが…。
(タイバンドが硬くて、脱着は容易に非ず。)
ウエイトがいらないくらいの軽い風の日にランドヨットを走らせる気になるか?
と自分に言い聞かせて、これで良しとします。

タイバンドの余りは、もう少しウエイトを締め上げてから切ります。


2011年12月12日月曜日

9.セール

セールについては素材から悩みました。
縫製は出来ないから布系はダメ。
プラ板の薄いヤツあるいは樹脂シートも考えましたが、重くなるのと値が張るのとで躊躇。
何かいいものは無いものかとホムセンをさまよってついに発見しました。

『プラスチック障子紙』

和紙を樹脂でコーティングしてあり、破れにくいのが身上の商品。 まさにうってつけ。
90cmx210cmで1,000円以下。セールとして使うのはせいぜい90cmx50cmなのでコストパフォーマンスも良好。

作製したのがこれ。(実は2枚目)
















こちらは1枚目 軽風用とでもしておきましょう。














作り方をば
















実際のヨットのキャットリグのようにセールをマストに被せてしまう構造にしました。
セールのラフ側を袋状にし、両面テープで留めます。そこにマストを通すと、何となくウィングセールっぽくなってますよね?
ピーク、タック、クルーに補強パッチ(百均のクリアファイル)をあててハト目処理。
バテンも百均の下敷きを適当に両面テープで固定。

素材のプラスチック障子紙は、巻き癖がついています。
逆に巻いて一晩置くと、そっちの癖がつきます。
アイロンなどはやめた方がいいです。コーティングの樹脂フィルムが剥がれました。
逆巻きで数時間置いて、後はバテンで矯正するくらいのつもりで十分だと思います。

8.セールサーボ

セールサーボは、結論から言えばHiTEC社のHS-815BBを採用しました。
動作速度と動作角とトルクとお値段から、現時点ではベストチョイスかと。

他の候補としては以下を考えました。
・TowerPro MG996R
  ○安くて速くてそこそこ高トルク ×動作角狭い
・Futaba S125
  古いセールサーボ 動作角は広いが、遅くて今や低トルク
  (これを持ってるってことが構想20年はガセじゃない証拠に…なりませんか)
・HiTEC HS-785HB
  ドラム式 ちょっと扱いがめんどい

ブームは目いっぱい出したいので、メインシートは長く繰り出したい。ということは動作角×アーム(サーボホーン)長で稼ぐか、テークルを組んで倍掛けするか…といろいろ考えました。
やり方はいろいろありますが、あまり凝りすぎるとトラブルの元になるので、一番単純な構造が出来るHS-815BBを採用した次第です。


走らせた感想ですが、いい選択だったと思います。
そこそこ大きなセールですが、強風下でもきっちり引き込めたし、ブローに対しても反応の遅さの大半は人間のせいだと言えるくらいに早かったです。
ただ、でかい…

2011年11月27日日曜日

7.ブーム

ブームは外形8mm、内径7mmのアルミパイプの両端にM4の高ナットを挿入しエポキシで固めて京商のボールエンドをM4の寸切で取り付けました。
ずばり、ここもオーバークオリティですね。




メインシートの取り回し
至極単純な取り回しです。
サーボホーンもセットに付いていた小さい方で事足りています。
メインシートを目いっぱい緩めるとブームがサイドステーにあたり、引き込むとブームがちょっと下がりメインセールのリーチにテンションがかけられます。

海外のモノをみると、ブームがあまり出せないようになってます。メインを緩めるとリーチのテンションが緩みリーチが目いっぱい開き、その状態でクォーターリー~ランニングを走っています。
それでも十分なのでしょうが、ちょっとこだわってきっちりブームを出せるようにしました。バングも検討中です。(メカボックスが邪魔だ…)
 
写真にはありませんが、ブームとブロックの間にスナップを付けました。
分解時には、ブームはマスト&セールとセットになります。

















メインブロック
HARKENという実際のヨット部品のブランド品です。小さいのですがこれでもベアリング仕様で非常に軽く回ります。ラジコンの送受信機を除いて、一番単価が高いのではないだろうか?
オーバークオリティの極みですね。
ブロックを取り付けているアイを90°向きを変えて、直接アイを通すようにしてもぜんぜんいけると思います。

2011年11月23日水曜日

6.マスト

ここも思案の為所です。

まず考えるのは、曲がるマストか曲がらないマストか?です。
結論から言えば曲がらないマストを採用しました。

私なりの考察 『曲がるマスト』
曲がる利点は、セールシェイプを作りやすいことと考える。
(そのためにはセールもきちんと作りこまれている必要がある。)
曲げ具合によってドラフト量を調整し、またブローなどに対して適度にサイドベンドさせてうまく逃がすようなチューニングを施すことが可能なのが利点である。
 はたして、そこまできちんとセールを作りこめるのか? 高々1m弱のマストにそのようなチューニングが可能か??
CLASS3ぐらいになればやりがいもあろうが、CLASS1の短いマストではチューニングは難しいと考えました。
参考までに、大きな釣り具店にてグラスファイバーのテーパー付き中実ロッドが売られています。自作釣り竿の素材で、2m以上あって、1万円前後でした。カーボンもあります。

私なりの考察 『曲がらないマスト』
曲がらない利点は、製作面でのメリット。素材の入手も容易。
また、ウィングセールっぽいものを狙いたかったので、しっかりと径があってまっすぐのマストにしました。



外径10mmのアルミパイプにて製作。
マストは5°後傾。見た目で決定。
ブームも5°跳ね上げ。ブームを引き込んだ時にアウトホール(メインのタック)を後ろへ引っ張りたかったので跳ね上げた。数字はマストの後傾角度に合わせた。

マストステップとグースネック。
ラジコンの部品を多用しました。あり合わせの部品にしては上出来。
アルミ丸パイプとL字アングルはホームセンターにて購入。
その他はラジコン部品。
一番下のマストステップはタミヤのRCのストック部品から。
マスト×ステップ、マスト×ブームの接合部(グースネック)は京商のボールエンド6.8mm。
ねじは一般だが、M3のナイロンナットなどラジコン屋で入手。

このままではマスト×ステップに余裕がありすぎてマストが回転してしまうので、回転止めを施す。
アルミ針金を細工して隙間に埋めました。


マストトップ。
パイプに上から刺さっているのは同じく京商のボールエンド6.8mmのオフセットタイプ。大きい穴はメンハリ用…要するにセールを吊っておくヒモかけの穴として使う。
その前の小さい穴はフォアステー用の穴。 
マストに直角に貫通しているのはサイドステー取り付け用兼ボールエンド固定ボルト。



マスト立てた状態
フォアステーとサイドステーの3点支持です。
(後ろ1本は撮影用にブームを吊っています。)


マストトップ
サイドステー用にマストタングを付けたが、オーバークオリティですね。
サイドステーは釣り糸の「Daiwa棚センサーブライトα 12号」を2重にして使用。
この糸はシリコンコーティングされていてとにかく滑る。
フォアステーは同じく釣り糸の「GALISイソハンター 40号」です。220lbの強度…100kg?!
扱いやすいのでサイドステーもフォアステーと同じものに交換予定。


フォアステー取り付け部
サイドステーは固定でフォアステーでテンション上げます。
バウのアイを通してフックに引っかけます。輪っかの結び目でテンションをかけるのですが、糸はどんどん伸びていく…
アイからフックの間でうまくテンショナーみたいなものを作れないか考察中です。


サイドステー取り付け部
釣りに使われるスナップを使用。荷重50kgまで耐えられるようです。
リアホイールはこのように取り付けています。

2011年11月19日土曜日

5.本体形状

これも悩みました。

案としては
・平板を水平に配置
・平板を垂直に配置
・アルミチャンネル材で構成
・アルミパイプ材で構成
等々考えられますが、まずは形として完成させることを優先して一番加工が容易な平板の水平配置案を採用しました。
決めてしまえばあとは勢い。加工が容易で形状が安定している桐の集成材で製作しました。

次作るならアルミチャンネル材を考えています。
ズバリ、見た目重視です。

4.後輪軸

後輪自体はホームセンターにあるL字アングルにホイールを締め上げて取り付け、それを角材に取り付けました。

問題はどこに配置するか?
Frホイールは間違いなく前端になるのだが、Rrホイールは後端が最適にあらず。

セールが発生する力の代表点をCE(Center of Efforts)、艇の回転中心をCLR(Center of Lateral Resistance)とする。これらは前後で一致させることが好ましい。
これの差は、艇自体が針路を変えてしまう力になってしまう。実際のヨットでは操船者が舵によって力を打ち消すために補正しロスが発生する。競技艇であればスピードダウンにつながる。
(豆知識 : ウィンドサーフィンはこれらを積極的にずらすことによって針路を変更する。マストを前に傾ければ風下へ、後ろへ傾ければ風上へ向かおうとする。)
よって後輪はCEの真下が好ましい。
…と結論付けました。  

 実際の配置は理想よりもやや後ろになってしまいました。(^^;
 

実際走らせるとFrホイールがやや風下へ流されている感じでした。
単純にFrホイールへの荷重が足りないだけかも知れません。